19世紀の末頃に製造された、海軍のリネンコートです。

 

製造したメーカーはAU PETIT MATELOT(オ・プティ・マトゥロ)。1790年からパリにお店を構え、当時より海兵の品々はもちろん、テニスやフェンシング、サッカー、マリンスポーツなどのスポーツ用品などを製造・販売している会社です。

こちらのコートのタグには41-43 Quai d'Anjouとパリ4区の住所が書かれていますが、現在は当時支店を構えていたパリ16区にお店が残っているようです。

 

 

Au Petit Matelotは日本語で「小さな水兵へ」の意味。黒の背景に輝いて浮かぶ金字の刺繍タグはフレンチヴィンテージらしい配色で、その綺麗さは格別です。

 

左袖先の表地に、滲んで今は何も読み取れませんがミリタリーのスタンプが押されていることからも、オ・プティ・マトゥロが軍に支給した一着であったことがわかります。

 

こちらのコートは本当に見たことのない一着です。

特に特徴的なディテールはその袖。なんと先が二重になっており、内側はリブがついた作りになっています。このような作りは他のフレンチヴィンテージの衣類で見たことがなく、非常にユニークです!

 

また、ボタンが付けられている位置は中央からわずかに右側にずらされています。

化学者のコートや料理人のジャケット、フェンシングのジャケットなどで安全性を高めるために大きく右側にボタンが配置されている服はありますが、これほど微妙な位置は見たことがありません。

ボタンを閉めた際には、右の襟先から布地が静かに降りていっているような雰囲気を醸し出して、とても綺麗です。

 

 

首元には、チンストラップとアグラフ(留め金具)が付いています。

どちらもシンプルな全体像に細かな凹凸をつける素敵なディテールです。ボタンを留めて着用する際にアグラフも留めれば、その綺麗な丸襟が一層際立って首周りを修飾するものになります。

 

 

背中側は、ベルトやマルタンガル、真ん中のステッチもなく非常にシンプルです。

しかしながら100年を超える時を経て色褪せをし、上段・中段・下段にかけての同色のグラデーションが生まれています。この色の移り変わりは、まるで時の流れを表しているようで、思わずため息がもれてしまうほど美しいです。

 

 

素材はプルプルした非常に良質のリネンです。

おそらくはジャケットやコートの上から羽織る物として作られていると思いますので、春夏秋はもちろん、この季節にも重ね着やレイヤードなどでお楽しみいただけます!

 

 

フランス海軍の服はたくさんあり、中にはリプロダクションやオマージュが生まれた人気のモデルも少なくありません。

その中においても、こちらのコートはそのどれにも当てはまらない、他の方々と被ることのない一着であり、この先見つかることのないであろう一着でもあります!

 

 

ボタン...すべてオリジナルで、骨製です。

12枚目の写真にあるボタンには裏側に骨製ボタン独特の欠けがあり、神秘的です。

 

コンディション...9/10

特筆すべきダメージはありません。

19世紀の物と思えないほど綺麗な状態です。

 

当時の洗濯方法に則って、マルセイユ石鹸で手洗いしています。

手洗いをすることで生地を無駄に傷めずに済み、より長くご着用いただけます。

 

 

サイズ

着丈 132cm

肩幅 51cm

身幅 65cm

袖丈 68cm

 

 

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19世紀末 AU PETIT MATELOT フランス海軍のリネンコート

¥310,000価格