1960年代頃に製造された、マキニョン(家畜商人)のインディゴリネンコートです。
インターネット上ですら見たことのない、箱の付いたデッドストック...
袋に入ったものは今までも数回見たことがありますが、箱は本当に初めて見ました。
箱にはメーカー名のBRAGARD(ブラギャール)のほか、
-Bons Tabliers(良いエプロン(また、Tablierという単語は軽いコートも意味します))
-Belles Blouses(美しいコート)
と書かれています。
こちらは、メーカーのコンセプトのようなものです。
また、ヴォージュ県ソーユールと、メーカーが拠点としていたコミューン名も記載されています。
上記のコンセプトなどが書かれたサイドも可愛いですが、上面に描かれたブルーの長方形もとてもシックです!
ブラギャールの始まりは1933年、当時26歳だったアンリ・ブラギャールさんが隣人の画家に絵描きのジャケットを作ったことだったそうです。
食料品店を経営していた家庭にいたブラギャールさんの流れを継いでか、ブラギャールは現在に至るまで料理人の服をメインで製造しています。
ですので、ブラギャールは料理人やパン職人の衣服でよく見かけるメーカーです。
生地にはマキニョンのリネンらしいプルプルさが十分にあり、とても良質なものです。
これまで観察した中では、現在も残っているメーカーの多くは少なくとも1960年代いっぱいまで、高品質な生地や部品にこだわってワークウェアを製造していたように思えます。
ブラギャールもその例に洩れることのない会社だったのかなと思います。
(現存していないメーカーは悪い生地を使っていたという意味ではありません)
また、デッドストックのインディゴリネンさながらの黒さもたまりません!
リネンのツブの細かさを見ていると、着用されるうちに少しずつその色が落ちていき、美しいブルーに変化していく様子を想像できてとても興奮させられます...!
ディテールとしてはスリットポケットや胸の二重ポケットなど、一般的なマキニョンコートと変わりありませんが、内ポケにはなんとジッパーが付いています!
1960年代の服でもなかなか見かけない仕様です。
ECLAIR(エクレール)製と言えば三角穴のものが主流ですが、こちらは山型です。
とても珍しい作り且つ、入れたものを落とす可能性も格段に下げられますので便利!
従来のマキニョンコートと異なる点として、肩のシルエットを挙げることもできます。
こちらは後ろから見るとラグランのようですが前から見ると普通袖のように見える、少し不思議な形です。
どちらにせよ、肩にかかるストレスが普通袖よりも軽減される作りになっています。
箱に入ったマキニョンコートがあるなんて、正直知りませんでした。
やはり箱に入れられていた分、これまでに見た他のデッドストックの服より汚れは少ないように思えますので、衛生の観点から見ても良いものです(箱はささっと拭けば済むので)。
本当に貴重な一着(と一箱)です!
こちらは、ご着用せずコレクションとして所有されたい方もいらっしゃると思い、洗濯しておりません。
当時の方法に則ったノリ落としをこちらで行うことも可能です。ご購入された際、洗濯をご希望される場合はご連絡ください。
ボタン:プラスチック製で、すべてオリジナルです。
ジッパー:エクレール製です。
コンディション:10 / 10
デッドストックです。
サイズ:54
着丈 117cm
身幅 68cm
裄丈 92cm
箱の寸法:400 × 245 × 60 (mm)
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¥165,000価格