1950年代に製造された、ブラックモールスキンのワークパンツです。
メーカータグがありますが、どこからどこまでがメーカー名か判断できません。
フランスの古いワークウェアメーカーは服の特徴そのものを名前にしたりする(Le Très Souple、「すごくしなやか」など)ことがあり、こちらもその類のもの。
おそらくこちらは、真ん中の菱形の中に書かれているEXTRA SUPERIEURE(エクストラ・スュペリウール)、「とびきりに優れた」がメーカー名だと思われます。
というのも、菱形の中にmarque déposée(商標登録済み)と書かれていて、その文言と並んで表記されているのでこの推測になりました。
菱形の周囲には"TISSU EXTRA, TEINTURE INDESTRUCTIBLE"、「とびきりの生地、色落ちしない」と書かれています。
また、この菱形の中には指抜きのイラストが描かれています。
人や風景などが描かれたタグはよく見てきましたが、裁縫道具が描かれているのは初めて見ました!その分優れたクチュリエを雇っていた様子が伺えます。
メーカー名も合わさって、服作りへの自信の表れを感じます!
その自信はタグに表されているだけでなく、しっかりとパンツ自体にも感じることができます。しっかりと頑丈な生地ながらも、身体の動きを邪魔しないしなやかさがあり、ボタンにはモールスキンのゴツさに負けないメタルボタンを使用しています。
また、一般的なワークパンツに比べてかなり広めにベルトループが取られているのも特徴の一つ!
あまり狭いと、合わないベルトなども出てくるので便利です。
黒モールスキンは黒い汚れが目立たないということから、国営では汽車のボイラールームで石炭をくべる人や、民間では炭屋の人々などに愛用された生地です。
フレンチヴィンテージにおいてはブルーが主役であり、それが無ければ始まらないとも言えます。そのため「黒」は相対的に少ない色ですが、やっぱり好きなカテゴリ一つにつき一着は黒い服が欲しいもの...!
そんな時にはやっぱり黒モールスキンが挙がります。
ブラックモールスキンはそういった理由もあるからか非常にヴィンテージ界隈で人気が高く、国外での高騰を受けてフランス国内のディーラーの方々も血眼になって探し、異常なほどに高い値段で販売しています。
そのためフランス国内でもその姿を見ることは年々減り続けています...
縫製にはコットンやリネンなどといったナチュラル素材が使用されています。
こちらも元は黒い糸だったはずですが、色褪せてグレーになっています。
この色褪せは人工的な素材の糸では絶対に見ることができないもので、見る度、触る度にこのパンツが過ごした時間を感じることができます。
ボタン...すべてオリジナルで、メタル製です
コンディション...8/10
全体的に良い状態です。
ダメージなどは直されています。
当時の洗濯方法に則って、マルセイユ石鹸で手洗いしています。
手洗いをすることで生地を無駄に傷めずに済み、より長くご着用いただけます。
サイズ
ウエスト 43cm
股上 32cm
股下 68cm
総丈 95.5cm
裾幅 24cm
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